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【離婚のカタチ】「性格が合わない」から離婚したい! 離婚できる?できない?

2026.9.10公開   2026.9.11更新

    この記事を読むと分かること

    「性格の不一致」は離婚理由になる? 相手が離婚を拒否した場合の流れや、裁判で認められるために必要な条件・証拠を、漫画でわかりやすく紹介します。

    提供:株式会社朝日新聞社/©赤ネコ

    離婚事件対決 コン弁護士vsポン弁護士

    離婚問題にまつわるあれこれを、漫画で学べる連載「離婚事件対決 コン弁護士vsポン弁護士」 が始まります!

    離婚弁護士として名を馳せるコン弁護士とポン弁護士が、それぞれの依頼者に寄り添い(?)、離婚事件の解決に挑みます。
    漫画を手がけるのは、弁護士兼マンガ家の赤ネコさん。第一回のテーマは、「性格の不一致で離婚はできるの?」です。

     妻が離婚を拒否… 夫婦の合意なくして離婚はできるの?

    草太さんが明かした離婚理由は、性格の不一致 ©赤ネコ
    草太さんが明かした離婚理由は、性格の不一致 ©赤ネコ

    「妻と離婚がしたい」

    草太(そうた、32歳)さんが、腕利きの離婚弁護士として評判のポン弁護士を訪ねてきました。

    草太さんは、妻の梨沙(りさ、34歳)さんと結婚して5年目。

    「性格の不一致」を理由に離婚を申し出たものの、梨沙さんは応じてくれない様子です。

    性格の不一致で離婚をしたいのに、相手が合意してくれない…。

    このような場合、離婚は成立するのでしょうか。

    ポン弁護士の助言とは—。

    裁判で離婚が認められるためには「法定離婚事由」が必要

    性格の不一致の内容を聞かれて、急に歯切れが悪くなる草太さん ©赤ネコ
    性格の不一致の内容を聞かれて、急に歯切れが悪くなる草太さん ©赤ネコ

    まずは、離婚の基本的な進め方を確認しておきましょう。

    離婚には、大きく分けて3つの種類があります。

    協議離婚・・・夫婦の話し合いによって成立する離婚。お互いが合意すれば、どんな理由であっても離婚することが可能

    調停離婚・・・夫婦だけでは話し合いがまとまらなければ、離婚調停を家庭裁判所に申し立て、調停委員を交えて話し合う。その結果、夫婦の合意が得られた場合に成立する

    裁判離婚・・・離婚調停でも話し合いがまとまらなかった場合、家庭裁判所に訴えを起こし、裁判官の判断で離婚が認められるかどうかが決まる

    話し合いで合意が得られず、梨沙さんが離婚を拒否し続けた場合、③の離婚裁判に進むことになります。

    ただし、裁判で離婚が認められるためには、ポン弁護士が言う「法定離婚事由」が必要です。法定離婚事由とは、民法で定められた4つの離婚理由のことです。この4つのいずれかに該当することを証明できなければ、裁判で離婚は成立しません。

    法定離婚事由の具体的な中身とは

    法定離婚事由の内容は以下の通りです。

    • 配偶者に不貞行為(いわゆる不倫)があったとき
    • 配偶者が悪意をもって同居をしなかったり、生活費を渡さなかったりしたとき(悪意の遺棄)
    • 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
    • その他、婚姻を継続し難い重大な事由があったとき

    勘のよい方はお気づきですね。草太さんが主張する性格の不一致は、法定離婚事由に含まれていません。ということは、裁判離婚になったら、草太さんは離婚できないのでしょうか…?

    性格の不一致で、離婚はできるのか?

    まず協議離婚や調停離婚であれば、夫婦の合意があれば離婚はできるので、性格の不一致が原因でも離婚できます

    ただし、梨沙さんが首を縦に振らない場合は、離婚裁判となり、理由が問われます

    ポン弁護士は、性格の不一致の内容が「その他、婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまれば、離婚が認められるかもしれないと助言します。

    この「婚姻を継続し難い重要な事由」には、暴行・虐待、性格の不一致、セックスレス、金銭問題、親族問題、宗教上の問題などが含まれます。

    したがって、草太さんと梨沙さんとの間に横たわる性格の不一致の中身が「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまるかどうかが焦点となります。

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    婚姻関係の破綻の証明が必要

    性格や価値観の違いといっても、その内容は夫婦の数だけありますが、単に「食べ物の好みがあわない」「金銭感覚が違う」「子どもの教育方針の違い」だけでは、裁判所は離婚を認めてくれません。

    裁判で離婚が認められるには、性格の不一致がもとになって夫婦関係が破綻していて、今後も改善の見込みがないことを証明する必要があります

    例えば、以下のような状況があれば、離婚が認められる可能性があります。

    • 性格の不一致が原因で別居して、一定期間が経過している
    • 性格の不一致が原因でうつや不眠となり、病院に通院している
    • 浪費が激しく、何度やめてと言っても改善しない
    • 価値観が違うことに対し、常に暴言を浴びせてくる

    事例からわかるように、性格の不一致で裁判離婚するのは、そう簡単な話ではありません。したがって、夫婦の話し合いで誠実に話し合い、合意によって離婚する方が現実的な面もあります。

    さて、草太さん。ポン弁護士の「どんな性格の不一致なの?」という質問にしどろもどろです。後ろめたいことがあるのでしょうか?

    性格の不一致に限らず、離婚の悩みは人それぞれ異なります。そのため「どのように準備を進めるか」「どのように話を進めればいいか」「どんな証拠が必要か」などについて、あらかじめ弁護士に相談して把握しておくことが大切です。

    夫婦の話し合いがうまく進まないときには、離婚問題に強い弁護士への相談を検討してみてください。

    (記事は2026年5月1日時点の情報に基づいています)

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    © 赤ネコ

    この記事を書いた人

    赤ネコ

    弁護士・漫画家

    マルチクリエーター。イラストやキャラクターデザイン、漫画・シナリオ制作。著書に『Constitution girls 日本国憲法』(PHP)『司法修習QUEST~弁護士になるまでに』(新書館)『法律擬人化! 赤ネコ式六法全書』(マイナビ出版)など。第二東京弁護士会所属。赤ネコ法律事務所所長(この名前の法律事務所は実在します)。第二東京弁護士会仲裁センターあっせん人。